日本の心と土産
中元商戦も山場を越え、いよいよ商戦も後半戦に入りました。
この中元商戦が終わりますと、我々の業界では“帰省客商戦”に移ります。
昨年は東日本大震災の影響で、お盆の帰省客の皆さんが全国的に少なかったようですが、本年はJRや飛行機等の予約率は順調です。
特に飛行場は、海外への旅行者で賑やかになりそうです。
昔から、日本は旅行と土産は切り離せないものです。
日本の人は、土産を近所や職場の人にも買いますが、外国の人は家族や友人にのみ買って行くそうです。
土産はもともと「宮笥(みやげ)」といい、寺院や神社に参拝した際の神の恩恵を、お守りやお札等の仏や神にまつわる物と共に近所や親しくしている人に分けようとしたのが、本来の意味だと言われています。
下関は“アルコール粒うに発祥の地”ですが、このアルコールの添加技術により、土産物としての地位を築きました。
このアルコール添加により、ウニ本来の渋みや苦みを取り除き、ウニの発色を鮮やかにし、そして何よりも長期保存が可能になったことです。
加えて、下関は昔、満州や朝鮮への玄関口でもあり、大陸に渡る際に日本の味を携え、帰国の際は下関のアルコール粒うにを、それぞれの故郷へ土産として持ち帰った歴史があります。
いささか宣伝がかった話になりましたが、日本の伝統である『土産』と言う美しい習慣を、これからも大事にしたいものです。